現状把握からサプライチェーン対策まで
ワンストップでOTセキュリティを実現
フォーティネットジャパンは、OTセキュリティを推進するグローバルなリーディングカンパニー。計測展2024 OSAKAでは同業他社とも連携してさまざまな企業にOTセキュリティ浸透の底上げを図る展示やセミナーを展開する。同社OTビジネス開発部でOTセキュリティを担当する藤原健太氏にOTセキュリティ普及の必要性について聞いた。

導入から全拠点への展開までトータルで取り組むフォーティネットのOTセキュリティ戦略
-
❶ ―― 今回の展示ではOTセキュリティの導入を推進していますね。
昨今、「OTセキュリティ」という言葉を耳にすることが多くなり、OT セキュリティを取り入れないといけないというような空気がビジネスの現場では出てきています。
システムから機器までデジタル技術の導入が進み、プラントや工場を始めとするオートメーションの業界でもデジタル技術の活用がかなり進んできました。これまでなら、問題があっても自社の責任で収まっていたものが、DXの進展でグループ会社や協力会社などとのデータ連携が広がり、問題が発生した時に自分たちだけでは守りきれない状況が出てきました。そこでサプライチェーン全体でセキュリティ対策がどのようになっているか把握する必要が出てきました。今サイバーセキュリティは、ビジネスサプライチェーンに参加するための条件になってきており、そこでOTセキュリティに脚光が当たっているわけです。 -
❷ ―― OTセキュリティの導入はどのように進めればいいのですか?
まず大切なの「現状把握」。どこにリスクが内在しているかをしっかり認識して、それが自分たちのビジネスにどう影響するかを正しく理解するところから始めます。どんな進入経路が考えられ、それが事業被害とどう結びつくのかということを理解していただいた上で、対策を進めることになります。
技術的に製品を生産現場に入れたとしても、もしここにファイヤウォールが置かれなかったら、あるいはこのWindows端末にアンチウイルスソフト入っていなければ、どんな被害が起きるのか。それを理解していないと適切な対処ができません。
また、それらを工場側で管轄する責任者も重要です。ところが実際には配置していない会社も多く、これでは適切な連絡系統がなく、対応も場当たりできになってしまいます。事故が起きたときにまず、だれに報告するのか、自分たちは何をすべきなのか、サプライチェーン全体でルールを決め、対処法を訓練することが重要になってきます。製造業の皆さんにとって、サイバーセキュリティ対策はビジネスリスクの低減活動そのものなんですね。
例えば、先日、大手通信会社のシステム更新の不手際で大がかりな通信障害が起きました。作業手順書の古いものが使われていて、それを守って作業したため、異常事態が起きてしまった。これはITだけでなく、OTの世界でも起きそうなことです。結局は人の問題で、どこに何があり、誰がどういう手順で対処するのかが、しっかり決まっていれば起きなかったこと。OTセキュリティの重要性を当社でも啓発していかないといけません。
弊社で現状把握のためにお薦めしているのが、ホームページにある「OTセキュリティ簡易診断」です。ぜひ、皆さまに診断を受けていただき、ブースに来ていただければ確度の高いアドバイスができると思います。 -
❸ ―― フォーティネットの強みは、やはりトータルでセキュリティ対策できるところですね。
小さな工場にも対応する小型の機器からデータセンター系の大型のものまでラインアップは豊富。環境性能が高かったり、ログの解析に生成AIを活用したりと、他社との差別化もできています。例えば、生産現場ではPCメーカーのサポートが受けられない旧OSを使っている現場もまだまだ多く、脆弱性が問題になっていますが、私たちは、小さなファイヤウォール製品をそこに置いて仮想パッチとしてネットワークレベルで防御するなどの提案もできます。
ただ、今回の出展の目的は、OTセキュリティの文化をつくることです。自社で顧客を囲い込むのではなく、他社とも協業、共創しながらマーケットをどんどん広げていきたいと思っています。機器単独ではなく、さまざまなセキュリティの機器やサービスを連携させることで統合管理がやりやすくなるのですが、他社のセキュリティ関連の製品と組み合わせて稼働させるケースも多く、それが実現可能な製品群を有しています。
今回、新設されたテーマ展示ブースでもYOKOGAWAグループや、セキュリティ関連のクラロティ、テリロジー、マクニカ、トインクスと連携してOTセキュリティに関連する展示を行っています。
OTセキュリティ対策を取り入れることは現場の安心安全が保たれ、生産活動を拡大して収益を上げることにつながります。ぜひテーマ展示ブースに足を運んでください。 -
「OTセキュリティ簡易診断」はこちら。このほか、同社では「フォーティネットトレーニングインスティテュート」でお客様、パートナー、従業員向けのトレーニングでサイバーセキュリティのエキスパート育成にも取り組む
キーパーソン
現場計器から制御システム、そしてOT領域の
デジタル技術活用に躍進、直近では機能安全を中心とした
リスク認識に関する業務経験を有する。
OTセキュリティに関するメディア、講演、業界誌執筆等、
社内外の活動を通してOTセキュリティの啓発を通して
IT/OTの橋渡し役を担う。

OTビジネス開発部
お声かけください
もっと詳しく製品のことを知りたいという方へ。
会期中、藤原さんが
フォーティネットジャパンの
展示ブース(展示ブースNo.19)にいます。
(不在や商談中の場合はご了承ください)
新しい事業開発や共創のチャンス。
ご希望の方は、ブースでお声がけください。
お声かけください